フローインジェクション導入システム(改)の概略


 シリンジポンプを用いたフローインジェクションシステムの改良をしてみました。シリンジポンプ2台を用いることにより、それぞれのシリンジに移動相溶媒およびマトリックスを単独でセットすることができ、それぞれの交換がより容易になりました。更にこの事によって用意する移動相溶媒にマトリックスを混合する必要が無くなったため、移動相溶媒を作る手間および数も減りました。

システムの概略

 シリンジポンプ : HARVARD MODEL 22 2台
 マイクロシリンジA(移動相溶媒用) : HAMILTON 1000シリーズ ガスタイトシリンジ 1002RN(2.5ml)
 マイクロシリンジB(マトリックス用) : HAMILTON 1700シリーズ ガスタイトシリンジ 1750RN(500μl)
 インジェクタ : RHEODYNE 7125 5μl Sample Loop(FRIT-FAB用)
フローインジェクション導入システム(改)の概略図
フローインジェクション導入システム(改)の概略図

 今までのシステムのインジェクタ出口のステンレスチューブ(1/16×0.5mm)とFSシリカチューブ(0.375mm×0.075mm)を繋いでいたユニオンティーに交換し、一方をマイクロシリンジB(マトリックス用)に繋がっているピークチューブ(1/16×0.5mm)、もう一方をFSシリカチューブ(0.375mm×0.075mm)に繋ぎます。
 マイクロシリンジB(マトリックス用)に使用するマトリックスは、混合時に0.05〜0.1%くらいの濃度になる様に濃度を50%メタノールで調整します。実際には現在高山光男らの報告(J.Mass Spectrom.Soc.Jap.,46,143(1998))を参考にし、0.5%DTT/0.25%m-NBAを使用し0.5μl/minの流量で、マイクロシリンジA(移動相溶媒用)の移動相溶媒用を4.5μl/minの流量で、全量5μl/minの流量をイオン源に導入しこの時のマトリックス濃度は0.05%DTT/0.025%m-NBAになっています。m-NBAの濃度を押さえているのは、m-NBAの濃度が高くなるとFRIT表面にタール状の塊になり測定の妨げになるからです。
 このシステムを作成するに当たり、(株)日本電子データム 松浦 健二 氏より数多くのアドバイスをいただきました。ここでお礼申し上げます。

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